世界でも事例がない、財界人文芸誌『ほほづゑ』は、創刊二十五周年＆一〇〇号を記念するパーティーが、この四月に開催される予定である。
実は、この平成元号の最後となる同じ時期に偶然にも私が主宰する“大人の経営者のための会・ＳＳＡも一〇〇回を迎えたのであった。
『ほほづゑ』の同人でもあるスマイルズ・遠山さん、コモンズ投信の澁澤さん、日動画廊・長谷川さんの旦那様にもゲストとしてご登壇を頂けたことは、大変名誉なことであります。
このＳＳＡは、私を可愛がってくれた財界人らより託された遺言が、どこか『ほほづゑ』の創刊の想いにも通ずる部分があるので、ここに記しておきたいと思います。
「笹川君、これから十年、二十年後には、社会をまとめていく責任ある政治家や経済人の多くが、小粒となり打算や利得に振り回される社会となる。それは、知性も教養もないトップらが、社会にはびこり、一人一人が個々の欲望のまま好き勝手にバラバラになっていくことを意味している。でも、そういう時代だからこそ社会や人々の希望になるような人物が、絶対に必要なのだ。是非、笹川君には日々渦巻いている虚栄、虚構の世界から一切遮断された空間を作ってほしい。そして日本社会の行く末を真摯に語れる本物の経営者が、日本にはどうしても必要なのだ」。
