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115号私の愛蔵品

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コロナ禍の令和二年の秋頃。

 

通りすがりの私へ、画廊の女主人がケーキとお茶を出してくれる。

 

四度目に私が訪れた際に、ときめいたのが、この『人力車』。

 

大正元年に画壇にデビューし気鋭の洋画家と目された木村荘八

昭和十二年、永井荷風の新聞連載『濹東綺譚』の挿絵を担当、東京の下町風俗を独特のタッチで情緒深く表現し、一躍大衆の大人気となる。

 

さて、私は何となく女主人のことが気になり画廊のことを調べてみたが、情報は少ない。

 

【昭和十一年開業、創業者(女主人の父)は柳宗悦の下で審美眼を養い、長谷川利行、斎藤真一、中村正義、大島哲以らを世間に知らしめる。昭和三十六年「日本美術オークション協会」を設立し、日本初の公開オークションを開催した。昭和四十六年、オノ・ヨーコに連れられて来たジョン・レノンが、「曾我蕭白」を購入した】。

 

いつもこの絵を眺めると、女主人が出してくれた、あのケーキな味が今でも蘇ってくるのだった。