ある経営者と対話をしていて、この言葉を知っ
た。
「答えが見えない問題に対して、性急に解決策
や理由を求めずにそこに留まりつづける力」。
元々は、精神医学の分野で用いられた考え方。
多様性が鍵といわれる現代社会だが、考え方の
異なる人々とコミュニケーション中で、すぐに
わかったつもりになったり、あきらめてしまう
ことは少なくない。
だからこそ、わからなさの中でもコミュニケー
ションをとりつづけようとする力が必要という
ことだ。
同時に、VUCAの時代と言われるように、変化
が大きく先の見えない時代。
目前の解決策に飛びつかずに、じっくりと腰を
据えて考え続ける力も意外と重要視されてき
た。
きっと時代のスピード感が速まり、「ぱっと考
え、すぐに結論を出す」ことが求められる社会
だからこそ「よくわからない」、「答えがな
い」状態に留まりつづけ、根本的な解決策を考
え出す力が求められるのだろう。