アートディレクター・佐藤可士和によるカラフ
すがら頻繁に見かけるようになったのは、いつ
頃からだろうか。
民の立場から公のあらゆる社会問題に取り組む
日本財団。我々から一番身近に感じられる助成
事業の一例だろう。
この他にも、長年対峙してきたハンセン病根絶
の取り組みにおいても、極めて高い成果は見出
す。日本財団の援助は、各国の慈善財団が投じ
る寄付金を合算するよりも上回っていると言われており、名実共に世界一の慈善団体になって
いるといっても過言ではないだろう。
を創立したのが、笹川良一であることを知って
いる人は意外と少ない。
「世界恒久の平和を確立して、人類を永遠に救
済し、四方の人々、等しく兄弟の如く相和す、
地上に天国を建設する」という大きな理念は、
すでに巣鴨プリズンのなかで良一が綴ってい
た。もうこの時点から、日本の戦後復興におけ
る良一の進むべき道筋が定まっていたのであろ
う。
そして世界初の競艇事業を創設し、その収益金
の一部を国内外で困っている人々に直接手渡す
ために、日本の民間外交の顔として良一は、世
界中を駆け回った。