元祖「全人教育」のパイオニア的存在、玉川学園での学校生活は、
現在の僕の人格形成を大きく決定づけることとなった。
なかでも「音楽教育」は、特筆すべきものがあり、振り返ってみると
中学部から大学までの「10年」という月日において、大きなウエイトを
占めていたことがわかる。
中学部では、
朝礼では、毎日校歌を歌い・・・行事ごとでは最初と最後には、必ず校歌斉唱。
全国的にも有名な吹奏楽部と知らずに、なぜか入部。バストロンボーンを担当。
「礼拝」という授業科目があり、礼拝堂で歌う数々の賛美歌の音色・・・
あの静寂で幻想的で「坐禅」をしているような時間。
高等部では、
当時珍しかった「アメリカンフットボール部」で副主将を務めた。
全学年による「合唱コンクール」の指揮者を2年連続務め、
2年生で3位、3年生では優勝。
3年生の音楽祭では、新宿厚生年金会館の大ホールで、
フルオーケストラでをバックにベートーヴェン・オペラを
極めつけは大学にて、
珍しく必須授業で「ベートーヴェンの第九」があり、
サントリーホールで歌う。
その後、3年連続サントリーホールで第九を自由参加で歌う。
恐らく、私がその後社会へ出て、各界の大人たちに可愛がってもらえたのは、
この玉川の10年間のあらゆる体験からしらずしらずに蓄積された宝物としか
言いようがないのである。