北九州の坂本さんは、
唯一私のポートレートを
取り続けている人物である。
一瞬を逃さない。
私もいつも驚かされる。
自分で言うのも憚るが、
なかなか私の内面を無意識に
引っ張り出せる人物には
お目にかかることが、ほとんどない。
そう言う意味では、
彼は坂本マジックを使いこなす
稀有なプロである。
腰も低く、謹み深い人間性には、
決して大物ぶることはない、
私にとって立派な怪物だ。
私の夢は、
お父上でもあり師匠、
そして彼自身の過去の作品を
一冊の電子書籍にまとめて
文化遺産することである。
たかが写真とは言えない世界が、
間違いなくある。
私はそれを何度となく体感できた
幸せ者の1人だとつくづく思う。