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「日本」が好きになれる人が増えれば嬉しい・・・

教養を触れずして、経営者にあらず(12)

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さて、家業の社長就任した30歳からは

 

特に芸術関係の趣味、お誘いを封印する時代に入る・・・

 

その期間、約13年続く・・・

 

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と言っても、社長になるとお付き合いする相手、ランクもさらに高くなり、

 

ボクに対する周囲の目も対応も当然変化が起きてくる・・・

 

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そういう中においても芸術を通した数少ないがエピソードが、ボクにはある・・・

 

1つは、とある大きな会社の会長室にお邪魔した時のお話・・・

 

歓談の合間に、飾ってあった東郷青児の絵画をボクは、話題にしてみた・・・

 

すると、その会長はおもむろにこんな話を喋ってくれた。

 

「笹川さん・・・この絵には、私が経営者として大事な局面で、2度にわたり

 

助けてもらった思い出がある。

 

正確に言うと、私に最終的な決断を、冷静に、心穏やかにさせてもらえるような、

 

心持ちから大切な気づきを与えてもらった・・・

 

だから、絵を単に絵にしか観えない経営者は、本当にもったいないと思うね・・・」

 

東郷 青児 「望郷」 Seiji Togo - 創業31年 美術品販売 ギャラリー田辺

 

もう一つが、企業協賛しておられた会長よりコンサートのお誘いを受けて

 

二人で5分ほど立ち話をした時・・・・

 

「単純な企業協賛という意味合いのみならず、経営者の端くれとして芸術文化を

 

応援することで、私自身も今まで感じることがなかった美意識、感性が湧き上がって

 

くる経験が、度々起こった。

 

 残念ながら、この境地に達したことがない経営者には、説明をしても決して

 

深い理解が得られることは決してない。

 

だから、私はそういう先輩経営者と出会い、見習い、この感覚を自分のものと

 

できたことは、経営者人生の最大の財産ですよ・・・笹川さん」

 

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この2つのエピソードと出会い、ボクはまた芸術との付き合い方、視点などが、

 

更に階層が上がったような気がしたのであった。