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「日本」が好きになれる人が増えれば嬉しい・・・

★貴方は、本当に日本人なの?(6)

 

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第四章 この国の行方

 

天皇という世界唯一の存在

 

アメリカは自由、フランスは平等、中国は中国共産党

 それぞれに、その国の国体を表すものがあります。

 さて、日本でそれにあたるものはなんでしょうか? 

 

 寿司、天ぷらといった日本食でしょうか? 

 日本独自の伝統文化でしょうか? 

 最近では、アニメや『カワイイ』といったサブカルチャー

 おもてなしやもったいないの精神など、

 ありがたいことに海外でさまざまに認知されています。

 

 けれども、正しくはそのどれでもありません。

 日本の国体を象徴するものは、天皇、そして皇室です」

 

 海外へ招かれることも多く、その場で挨拶を求められることも多い私が

 まず話すのは、天皇陛下のことだ。

 

 ご一家の写真を見せながら、

「この中心にいらっしゃるのが天皇陛下です。

 キング、クイーンはいても、エンペラーは世界でこの方ただ一人です。

 権力はありませんが、権威はとても高い。

 そして、その権威は武力で守られているわけではありません。

 それでも、日本建国の神話によれば、初代天皇の即位から二千六百七十七年、

 百二十五代続く間、天皇に取って代わろうとする者は現れませんでした。

 時代時代に新たな為政者は現れましたが、その者はいつも天皇陛下の臣下として、

 日本という国を治めてきたのです」

 

 なぜ軍隊ももたず、権力もない天皇にそれほどの権威があるのか? 

 大抵はそんな質問がくる。

 私は答える。

 「それは、天皇陛下は国のため、国民のために祈ることを一番重要な仕事と

 する方だからです。百二十五代に渡り、国を背負い、一心に祈り続けている血筋が

 天皇であり、日本の神職の最高位にいらっしゃる方であるからです。

 その祈りは、その血筋を受けている者にしか捧げられないもの。

 誰にもその代わりはできないからです」

 

 ここまで説明しても、外国人には理解されづらい。

「それは占い師ということか?」などと、的外れな質問を受けることも多々ある。

 

 いや、今では日本人でもこのことを真に理解できている人は

 少ないのではないだろうか。

 

 現在、皇室が直面しているとされる、さまざまな問題が議論されるとき、

 政治家や識者とされる者の中でも、日本人の基本ともいえるこの概念が

 すっぽりと抜け落ちているのを感じる。

 

 単なる勉強不足だろうか、それともこの国の国体そのものを覆そうとしているのか。

 どちらにしても、恐ろしいことだ。

 

 女系天皇につながる可能性のある「女性宮家」という案はその最たるものだ。

 百二十五代に渡り、男系男子で繋いできた万世一系の血筋は理屈ではない。

 

 中には、「女系天皇」と「女性天皇(女帝)」の区別がついていない者も

 いるようで、「愛子様天皇になれないなんてかわいそう」という声まであると

 聞く。

 

 次元が違い過ぎて、話にならない。

 

 この問題はそもそも、

 そうした感情論や「時代が変わった」「男女差別をなくそう」などといった発想が

 乗るべき土俵ではないのだ。

 

 ことは、この国をこの国たらしめる「国体」の問題である。

 議論の余地がないほどにシンプルで絶対的なものに、

 語る価値すらない発想を持ち込み、問題を複雑化しているようにしか見えない。

 不敬極まりない話だと思うのだ。

 

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