『社長には、社業以外に2つの世界を持つことが非常に重要である。
任期がないオーナー経営者は健康であれば一代で、30年近く社長業を
継続していく上で、この考え方はとても重要となるし、下手すると
「社長自身の存在意義」の命取りにも繋がるであろう。
この3つの世界をどうやってバランスよく保っていくかが、
経営者としての固定観念、マンネリ化を防ぎ、
結果として永続する経営者として君臨していくことに繋がることになる』
・「自分だけの世界」 (芸術、読書、習い事など)
・「社業の世界」 (地域、業界のつながり)
・「親密になれる世界」(非利害関係者である、有能な人物との親交、
外部専門家と昵懇を深める)」
正直なところ、当時僕には、
この考え方・視点がどのように事業発展に良い影響を与えるのかは、
まったくイメージができなかった。
ただ、数年後「エグゼクティブ・コーチング」という職種が存在しなかった時代・・・
僕が無意識に語っていたことが、多くのクライアントに実践してもらうことで、
初めて「こういうことだったのか」とやっと、腹の底に落ちる感覚が認識することに
なったのであった。
『社長の器以上には、企業は決して大きくならない。
万一、社長の器以上に企業が大きくなったとしてら、
その企業はいずれ存亡にかかわる事態が必ず起きるものだよ、笹川くん』
長い経営者人生をよりつつましく、
そして豊かに過ごす上において、
このような経営者が整備する環境の一つ、
「エグゼクティブ・コーチング」の選択肢をこの多感の時期に吸収できたことは、
それ以降の僕の経営者人生に非常に大きなウエイトを締めることになったのであった。