第二幕第七場:一つの終わり
て、いよいよ大政翼賛会の独裁政治により、日
本は敗戦への道を一直線に駆け降りることにな
ってしまう。
良一は、東條から法案への賛成を要請され、秘
書官から賄賂を差し出されて突き返したり、原
一江と二度目の結婚をしたりしており、康成は
当時十一歳だった麻紗子と養子縁組をして、川
端家の存続を図っている。
そうしているうちに広島と長崎に原子爆弾が投
下され、いよいよ終戦の日を迎えた。
玉音放送を聴きながら、康成は家族に「これで
新しい時代が来る」と語り、良一は国会で「日
本の国体を守るためには、これから始まる裁判
が勝負になる」と語っている。
※第二章「お空の上の世界:石の巻」に登場する石たち
ヒスイ
ガーネット
アクアマリン
ブラッドストーン
パープライト