第一幕第六場：それぞれの旅立ち
良一は西出の指導のもとに、いよいよ自分で飛
行機を操縦して空を飛べるようになり、康成は
第一高等学校に進学することになった。
しかし、康成は淡い初恋を終えることになり、
良一は飛行機の事故で西出を失うことになって
しまう。
そして、康成は伊豆を旅して後の名作「伊豆の
踊子」に繋がる貴重な体験をし、良一は陸軍航
空部隊に入隊して最先端の航空技術の習得を目
指すことを決意した。
その後、康成は小説家としてデビューし、念願
の東京帝国大学に入学するが、良一は軍隊での
訓練中に怪我をして除隊を余儀なくされてしま
う。
造り酒屋の後継ぎとして両親のもとに戻ってき
た良一は、笹川家に想像以上の莫大な財産があ
ることを知った。
