やっと、岩下さんの「芸者論」を
読み始めることできた。
まだ260ページの90ページを
読み進めたところだが、想像していた
内容以上に奥深く、男と女の生き物の
違いという、永遠のテーマにも通ずるものに
なりそうだ。
私が長く疑問に思いながらも、
「やはり、そうだったのか」という部分を
何ヵ所か紹介しよう。
【古代の巫女で行う仕事の最も大切と
されたのは、祭りの夜に、自分の家あるいは
村を訪ねて来る男を迎えて、一夜を共に過ごし
世の明けぬうちに送り出すという、神婚秘儀の
務めでありました】
【古代の人々は、人間の活力の根源はタマ(魂、
霊)の新鮮にあると考えており、これが身体の中
心に治まっていれば健康で、これが身体から離
れて帰ってこなくなった時が死であると考えて
いました。
したがって衰えかけた魂に活力を与えるために
は、他の魂を自分の魂に付着させることで増強
を図らなければなりません。】
興味ある方は、じっくりゆっくりと読まれると
現代を生きる我々に何か大きな忘れ物があるこ
とに気づくはずである。