汐留川(新橋川)に架かっていた「新橋」(現
在の銀座八丁目交差点南側)。
新橋演舞場、新橋芸者・新橋料亭街もこのエリ
アに入る。
私は、この新橋演舞場に毎年訪れる行事が2つ
ある。
その一つが、新橋芸者の誇りが大正時代から続
く“東をどり”。
毎年5月、芸者衆が勢ぞろいし、3つの流派が
入れ替わりに演出を担当し、年度ごとに特色を
出す演出がされる。
ここ近年は、一般にも公開され誰でも鑑賞する
こちができるようになった。
そんな新橋花街に隣接する、高級クラブがひし
めく銀座。その一角に芸者の稽古場がある。
稽古場がある銀座8丁目は、政財界の大物・名
士が通った新橋の花柳界のそば。
新橋芸者は、独身であることがしきたり。
仕事の一切を取り仕切る置屋(おきや)の女将
も、先代の養女となって置屋を継ぎました。
この世界に入りたての芸者は、見習いとして一
年間、置屋に住み込むのが習わし。
若い芸者もベテランも、世代を超えて支え合い
ながら芸の道を歩んできている。
都内の芸者らが毎年開催する催しものは、数多
くあるが、この“東をどり”は別格とも言えよ
う。