クリムトが、金箔を多様した時期は金の時代と
呼ばれ、日本の琳派の影響があるとされてい
る。
なかでも、私が一番好きなのは、
1903年「人生は闘いなり(黄金の騎士)」。
騎士はクリムト自身を表しているといわれてい
るが、行く手を阻む邪悪な蛇に目もくれず、歩
みを進めようとしている様子が、正方形の画面
いっぱいに描かれる作品だ。
クリムトの作品は、多くの人々が知っての通
り、ゴールド。
そして抽象画のような空気感が漂う不思議な
作品が多い。
本来「自由に見る、感じること」が、文化芸術
を楽しむ要諦と私は考える。
むしろ、正しさ、論理的思考は不要である。
そういう意味では、このクリムト作品群は、
好き嫌いの趣向が分かれるだろう。
愛知県立美術館に収蔵されているので、
お近くの方は早速お出かけくださいませ。